学校分野のキャリアカウンセリング
義務教育から社会人になってからの各種学校通いまで、人生のなかで学校へ通う時間は結構な割合を占めていると思います。
科目や学科、資格といった内容そのものだけでなく、ステージ毎に変化する人間関係等、周囲の環境から学ぶことも大きいものです。
何かのきっかけで学校へ行きたくても行かれなくなったり、行きたくなくなってしまったりすることはよくあることですが、その場にいれば得られる様々な学びを考えると、もったいなく感じることも出てくるように思います。
ただ、たとえば不登校に関していえば、その原因などは微妙でいろいろな要素も絡んでくることが多いですから、皆に共通してあてはまる解決策などはなかなか見出せるものではありません。
あくまでも個別対応でじっくりと時間をかけて、あせらずたゆまずの取り組みが必要になってくるように考えます。
とはいえ、本人にまかせてばかりいると、家のなかの居心地がどんどんよくなって、外部との壁が高くなり、その状態が定着してしまうような可能性も出てきます。
何かのタイミングで少し強めの働きかけをすることによって、あっけなく状況が改善したといったケースもあり、このあたりのバランスが非常に難しいところになってくると思われます。
当然、目の前のことだけでなく、長期的視点に立った動きや働きかけが重要となりますが、なるべくなら出来るだけ早い段階での対応が望ましいことは言うまでもないことですね。
何か問題となることがあれば、そこにしっかりと目を向けて「今後自分がどうしていきたいのか、どうありたいのか」といったことをきちんと整理していくことが段階に応じて必要になってくると思います。
問題から目をそむけ続けていたり、ぐるぐると考えてばかりいたりでは元気は思うように出てこないものですが、一旦、方向性が定まれば再び動き出すエネルギーが戻ってくることも期待できます。
こういった動き出すきっかけとしてだけでなく、部活動と勉強の両立や仕事と資格勉強の両立といった、より良い方向への自分ならではのヒントを得るきっかけとしてもぜひご活用いただければ幸いです。
「もう続けられない」とあきらめかけていたようなことが、ちょっとしたことで上手く回り出すようなことも十分にあり得ますので。
ライフキャリアの視点からみると、学校のステージでは順調にステップアップしていくだけでなく、思い通りにいかずに悶々と悩み格闘しながら進んでいくような経験も大切であり、そこをうまく乗り越えていくための道具のひとつとしてご活用いただけたらと考えております。